文系プログラマによるTIPSブログ

文系プログラマ脳の私が開発現場で学んだ事やプログラミングのTIPSをまとめています。

windowsとmacのメリットデメリット、どのOSを使うべきかを開発者目線で検討してみた

2chまとめサイトを見ていると定期的に「macを買う理由がない」「macを買う理由はこれだ」系の記事を見かけるので、開発者目線で両者を考えてみようと思います。


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はじめに

私のOS使用歴は以下のようになっています。

  1. windows95
  2. windows98
  3. windows2000
  4. windows xp
  5. windows vista
  6. Mac OS X v10.5 Leopard
  7. Mac OS X v10.6 Snow Leopard
  8. Mac OS X v10.7 Lion
  9. Mac OS X v10.8 Mountain Lion
  10. Mac OS X v10.9 Mavericks
  11. Mac OS X v10.10 Yosemite

最初windowsで、現在macを使っています。会社ではメインがmacですが、windowsも併用しています。

他にも、CentOS5,6,7,solarisも会社で触ります。しかし完全にサーバ用途なので本記事では触れません。

windows

メリット

ソフトウェアの種類が多い

歴史の長さの分だけソフトウェアの種類も多くなっています。

PCゲームは基本的にWindowsでしか動かない場合が多い

PCゲームをやりたい人は基本windowsですね。しかしPCゲーマーの人口は非常に少ないので、「windowsはPCゲームができるよ!」というのはPCゲーマー人口比率的に全くメリットにならないでしょう。

ハードウェアが安い

簡単な例を挙げると、macのノートPCは最低でも8〜9万円程度します。しかしwindowsのノートPCは1〜2万円で買えます。勿論スペックが全然違う(macは総じてハイスペック)ので、スペックを抑えていいから2万円くらいで欲しい!となった場合、macに選択肢はありません。(中古を除く)

デメリット

ハードウェアの相性問題

windowsはハードウェアが非常に多いため、あのパーツとこのパーツを使うとPCが起動しなくなる、等といった相性問題が発生します。(macにも相性問題はありますがハードの種類が少ないので起きにくい)

ハードウェアのカスタマイズ性が高すぎる

ハードウェアが多いという事は、どのパーツを使うかの選択が多いという事になります。どんなパーツを使おうが自由です。しかし自由というのは逆に不自由でもあります。「うーん、どのパーツ使ったらいいんだろう。よく解らないなあ」という人がほとんどで、ユーザが迷ってしまいます。

OSが残念

WindowsOSは悪い意味でユーザーインターフェースの変更を繰り返しており、一貫性がありません。操作体系も微妙に一貫性が無かったりして、操作に迷う事があります。

更に、OS自体が1万円前後するうえ、いつくつかエディションがあります。通常版・プロ版・DSP版・アップグレード版が存在しており、「あれ?なんかエディションが沢山あるんだけどどれ買えばいいのか解らないよ?DSP版って何よ?」って思う人が多いのではないでしょうか。windows7くらいまではエディションがもっと沢山あり、数が多すぎてカオスになっています。
Microsoft Windows 7 - Wikipedia
エディションの数が多いので、どれにどんな機能があるのかはいちいち調べないと解らないし、どのエディションからどのエディションにアップグレードできるのか、価格はいくらないのか、もカオスになっていました。これにうんざりした人は多いでしょう。

MAC

メリット

OSが無料

以前はmac osは¥3000くらいしたのですが、去年くらいから突然OSが無料になりました。
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OSの種類が少なくて簡潔

macのOSは通常版とサーバ版のみしかありません。勿論DSP版なんてありません。なのでエディションで悩む事がそもそもありません。

OSが無料化した事でアップグレード版という概念自体も無くなり、ユーザはAppStoreからOSをダウンロードしてインストールするだけの非常にシンプルで解りやすい状態になりました。OS自体が無料でAppStoreに並べられているので、OS自体と他のアプリケーションとの区別があまりなくなってきています。

AppStoreの充実と一貫性

mac osにはAppStoreというソフトウェアを管理する機能が備わっており、AppStoreからソフトウェアの検索・インストールが行えます。ソフトは有料無料が存在し、それぞれ有料のランキング、無料のランキング、等を閲覧する事が可能になっています。

AppStoreは過去にインストールしたソフトの履歴も残っており、これはクラウドで共有が可能になっています。
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例えばiCoundのアカウントを複数のマシンで使う場合、マシン1でインストールしたソフトがAppStoreの購入済みに表示されます。続いてマシン2でAppStoreの購入済を開き、マシン1でインストールしたソフトをマシン2に簡単にインストールする事ができます。いちいち探す手間が省けます。

そしてAppStoreでインストールしたソフトは、OSであろうと有料ソフトだろうと、アップデートの通知がAppStoreに表示され、自動アップデート設定も可能です。windowsのように「再起動するよ?何時間後がいい?」という強制もしてきません。
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自動アップデートはAppStoreからインストールしたもの全てが対象で、OSもソフトウェアも勝手に最新になっていきます。再起動が必要な時は通知センターに「再起動が必要です」とだけ表示され、再起動ボタンを押さなければ勝手に再起動する事もありません。

ハードウェアのカスタマイズ性が低い

旧型のmacproやmacbookproを除き、mac購入後にハードウェアをカスタマイズできるのはほぼメモリのみとなっています。一見すると「それしかカスタマイズできないの?」と考えてしまいますが、これは逆にハードウェアの相性問題等が起きる確率が非常に低いと言えます。

一貫したOSの操作

例えばソフトウェアの設定を変更したい場合、windowsはソフトウェア毎にユーザーインターフェースはバラバラで、設定がどこにあるか探す必要があります。しかしmacはどんなソフトだろうと、OSのメニューバーに設定項目が表示されるので、ソフトの設定を変更したい場合はメニューバーから辿ると必ず同じ場所に設定変更メニューがあります。
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OSのカスタマイズ性が低い

mac osはOSの設定項目はwindowsほど多くありません。私はこれは逆にメリットだと思っていて、windowsはタスクバーの配置や挙動、ウインドウの色や挙動等、設定できる部分があまりにも多い。多すぎます。一般的なユーザ目線で考えると、こんなに設定項目を見せられたら混乱してしまいます。うっかり設定を変えてしまったけど「あれ?どうやってこれ設定元に戻すの・・・?」となるケースも多し。

故障時はジーニアスバーで解決

基本的にmacが故障した時はジーニアスバーで解決できます。ジーニアスバーはアップルが運営している総合サポートセンター的な場所で、ハードウェア故障の修理やソフトウェアトレーニングを行っており、大抵アップルストアの2Fや3Fにあります。アップルがオフィシャに運営しているので安心感があります。以前私も行きましたが、軽微な修理だったので無料でやって貰えました。

windows機はジーニアスバーのようなオフィシャルなサポートセンターのようなものはありません。windowsにはハードウェアの種類が多すぎるため、マイクロソフトだけでは修理できない可能性があるからでしょう。「このパーツはMSの管轄内ですがあのパーツは他社製なので責任を負いかねます」的な面もあるのでしょう。

macにジーニアスバーが存在するのは、アップルがmacのハードウェアを牛耳っているため、修理の手順もフロー化されており、アップルだけで完結できるから行えるのでしょう。

デメリット

ハードウェアの価格が高め

mac miniはむしろwindowsより割安だったりしますが、大抵はwindows機の方が安いです。

PCゲームや特殊なソフトウェアの選択肢は無い

PCゲームは前述した通り、ほぼwindows専用と考えていいです。mac上でbootcamp等でWindowsOSを起動したとしても、ハードウェア要件が満たせない場合があるので、やはりPCゲームをmacでやるのは期待しない方がいいでしょう。

そして特殊なソフトウェア、例えば3DCGやCADや科学的なもの等は完全にwindowsの独壇場です。3DCG等はグラフィックボードが重要だったりするので、尚更windowsしか選択肢が無くなります。大抵な高価なソフトウェアは特殊な場合が多く、windowsしか選択肢は無いですね。

アプリの終了の概念

windowsの場合はメニューバーの☓でアプリは終了しますね。しかしmacはちょっと異なります。

windowsもmacもアプリは基本的にプロセス単位で起動するのですが、macの場合、☓を押してもプロセスが終了しない場合があります。☓を押したけど実は表示上消えただけで、プロセスが残るものがあります。(☓でプロセスが終了するものもある)

例えばchromeがその挙動をします。chormeには起動時に前回終了時のタブを復元する機能がありますが、これは「終了時」の事なので、☓ボタンを押してもプロセスが終了しないので「終了扱いされない」ため、タブが復元されません。従ってmacのchromeを終了する時はcommand+qで終了する必要があります。これはそのうち慣れると思います。

☓でプロセスが終了しないのは、次回起動が高速化できるからでしょう。(アプリは終了してないから起動が速いのは当たり前)

どんな人がwindowsを使えばいい?

  • とにかく安く済ませたい人。
  • 3DCG等、特殊なソフトを扱う人。
  • PCゲームをする人。
  • OSやハードウェアを深くいじくりまわしたい人。

どんな人がmacを使えばいい?

  • ソフトウェア開発者。iOSアプリ開発だけでなく、macはunixを魔改造して作られたものなのでOS標準でシェルスクリプトが動作するのでプログラマーならmac一択。
  • windows osにうんざりした人。
  • パソコン初心者。
  • ハードウェアのパーツとか、考えるのも面倒な人。

雑感

windowsとmacを併用してますが、私的に「windowsを使う理由を考えるのが難しかった」です。PCゲーム人口なんて少なすぎるし、OSを魔改造したい人口なんて少ないし、windowsを選ぶ理由って実は価格以外に無いんじゃないか?と思ってしまいました。「だってmacはソフトウェアが無いじゃん!」なんて言う人もいますが、昔と違って今macもソフトウェアが非常に増えています。例えばテキストエディタなんかは昔は秀丸やEmEditorが優秀でmacにそれらに対抗できるものはありませんでした。しかし今はSublimeTextやAtomがあります。徐々にwinでないとできないソフトウェアは減ってきています。

他にも、もうにかくwindowsは一貫性が無い。ソフトもハードも自由であるが故、一貫性がありません。

マイクロソフトはユーザを導くのが下手すぎます。win7でせっかく盛り返したのにサポートをさっさと切ろうとするし、UIを急激に短期間で変えてしまい、ユーザに多大な混乱を招き、ユーザ離れを加速させてきました。「スタートメニューを突然消してみました!」「ユーザが怒ったから復活させました!」なんて馬鹿みたいな事をやってしまうのが今のマイクロソフトです。

一方MacOSはiOSと共存して、ゆっくりしたペースで徐々にMacOS(デスクトップOS)とiOS(モバイルOS)が融合しつつあります。OSのバージョンアップで急激なUI変更も無いです。windowsのようにいきなりタッチ機能を前提としたUIになったりしません。このようにmacは時間をかけてUIを変えてきています。

OSの新機能についてもアップルはユーザを導くのが上手く、この新機能を使わなくてもいいけど、使うとあんな事もこんな事もできようになるよ!とやります。更にOSも無料化を果たし、ユーザを最新環境に移行させるスピードも上がっています。旧環境に依存するユーザを減らし新環境への移行を促す事で、システムの陳腐化をさせにくい環境になっています。

マイクロソフトは新環境への誘導が非常に下手だったので、未だにInternetExplorer6を使い続けるユーザを抱え込んでしまったりして負債を抱えています。ソフトウェア開発者がバグバグなIE6に悩まされたり、サポートが切れてもユーザが最新OSやブラウザを使わないのでセキュリティリスクが減らせなかったりしていますね。


ちょっとwindowsをdisり過ぎ、macを褒めすぎな記事になってしまいましたが、これは最近のマイクロソフトがあまりにもダメだからこうなってしまうのです。他の党がダメだから消去法で自民党が選ばれる関係に少し似ていますね。macにもダメな部分は確実にあるのですが、それを覆い隠してしまう程にwindowsが落ちぶれた、というのが現状です。更に、windowsでないとできない事はもうほとんど無いので、私は3DCGや科学計算等の特殊な事が必要無い一般ユーザにはmacをおすすめします。

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